日本刀は世界でも注目される刀剣の一つだといわれています。注目される理由はまず、その美しいフォルムにあるのではないでしょうか。今回は鑑賞する上で、どのようにその形を味わえばよいのかについてご説明しましょう。
最初に覚えていただきたいのは、「造り込み」と呼ばれる刀身の概念です。これは日本刀のアイデンティティを左右するもので、反りや鎬の違いで個性が表出されるようになっています。造り込みには、平造、切刃造、鎬造等があり、どれも趣深い形状になっています。
さて、日本刀は形状によってかなり多くの種類がありますが、現代の専門家はどのように分類しているのでしょうか。大まかには時代、地域で分類しています。もう少し細かく分ける時は、作成者ごとに見分けます。驚くべきことに、日本刀は作成者が変われば形状も雰囲気も異なるのです。
時代で分ける時は、まず2つに大別することが出来ます。1600年の前と後です。つまり関ケ原の戦いより古い時代に造られた刀であれば古刀、同合戦より新しい時代に誕生した刀であれば新刀と呼ばれるのです。さらに細かく分けると、明治時代の刀を新々刀、それ以後のものを現代刀、古刀以前の刀を上古刀と呼ぶことがあります。但し上古刀を日本刀と呼べるかどうかについては意見が分かれています。上古刀は主に遺跡からの出土品であることから、本来の日本刀とは性質が異なるからです。とはいえ、上古刀も独自の魅力を持っています。特に聖徳太子の剣とされているものは国宝で、とても7世紀のものとは思えません。
以上のような分類法は、あくまでも簡易的に一部で使われるものであり、研究者が論文等で言及する際は異なる分類法が用いられることもあります。それでも1600年前後で大きく変わると考えられている点等、分類法には多くの類似点が見られます。

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