
後藤宗家の作品は「御家彫」と尊称されています。室町期に足利8代将軍に仕えた後藤祐乗を鼻祖とし、幕末期の17代典乗に至るまで、装剣金工の宗家として栄えるとともに、将軍家はじめ織田信長・豊臣秀吉・徳川家康の各時代に「大判役」(金貨製造)・「分銅役」(計量)・「彫物役」(刀装具製作)に任命され、幕府からの信用も厚く、その名誉は不動のものとなりました。
さらに、他の大名家の御用金工師としても活躍し、名実ともに斯界の最高権威として400年の歳月、連錦として伝統を継承しました。本家のほかに分家がありますが、それらは「同苗彫」と区別して呼ばれます。
名 | 法名 | |
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初代 | 祐乗 | 正奥 |
2代 | 宗乗 | 武光 |
3代 | 乗真 | 吉久 |
4代 | 光乗 | 光家 |
5代 | 徳乗 | 光基 |
6代 | 栄乗 | 正光 |
7代 | 顕乗 | 正継 |
8代 | 即乗 | 光重 |
9代 | 程乗 | 光昌 |
10代 | 廉乗 | 光侶 |
11代 | 通乗 | 光寿 |
12代 | 寿乗 | 光理 |
13代 | 延乗 | 光孝 |
14代 | 桂乗 | 光守 |
15代 | 真乗 | 光美 |
16代 | 方乗 | 光晃 |
17代 | 典乗 | 光則 |