刀 奥州仙臺住山城大掾について
「刀 奥州仙臺住山城大掾」は国包による一振りで、重要文化財とされています。銘に見られるように、寛永※1五年の作とされています。長さは約74センチ(二尺四寸四分八里)、反りは約1.6センチ(五分二厘)です。
刀身は横幅が広く、反りはやや浅めで、切っ先は標準的な大きさをしています。力強く堂々とした姿からは、武を重んじる当時の雰囲気がうかがえます。地鉄は柾目模様が特徴で、非常によくつんでいます。
さらに、刃文は中直刃を基本としながら、ゆるやかな波が少し交じっています。地沸もよくつき、刃文全体は明るく冴えた印象で、一見すると虎徹の刃文を思わせるほどの完成度です。ただし、この刀の制作年代を考えると、虎徹の作風を真似たものとは考えられません。むしろ大和伝の流れを受け継ぎながら、鍛えは保昌派の古い伝統を、刃文は当麻派の優れた作を理想として仕上げられたもののようです。
この作品は国包が山城大掾※2の官位を受けて間もない、37歳頃の作品にあたります。そのため、全体に勢いや力強さがあふれているのが特徴です。しかし、これほど完成度の高い作品は、他にあまり見られません。この頃の国包は祖・保昌の作風の再現に力を注いでいたため、他の作風への展開にまで意識を向ける余裕がなかったとも考えられます。
※1 寛永
寛永年間(1624年~1644年)頃。
※2 山城大掾
山城国の官職名。
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