西蓮(さいれん)

  • 位列:古刀上々作
  • 国:筑前国(福岡県-北西部)
  • 鎌倉時代後期 永仁頃 1293-1298年頃

西蓮は筑前博多住良西の子とするのが普通であるが、良西の弟とする異説もある。諱は国吉、法名は撿阿西蓮ともいう。博多談議所つまり九州探題の抱え工で、銘に「筑前博多談議所国吉法師西蓮」と切ったものや、文保元年(1317)の年紀を入れたものがある。薙刀の名人ともいう。なお、西蓮に二代あった、とする説もある。
作風は、現存刀は短刀が多く、丸棟で樋をかくものが多い。板目肌に柾目まじり、黒味を帯びる。刃文は直刃が多い。

短刀 銘 国吉
長さ:9寸4分(28.5cm)、反り:僅かに内反り、形状は、平造、庵棟、身幅広く、僅かに内反りとなり、重ねやや厚い。鍛えは、小板目つみ細かな地景入り、刃寄り流れ柾がかり、総体に白けごころがある。帽子は、直ぐに先小丸、僅かに返る。彫物は、表:刀樋、裏:刀樋に添樋。茎は、生ぶ、先入山形、鑢目筋違、目釘孔二。

(参考文献:日本刀大百科事典より転載・引用・抜粋)

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