匕首(ひしゅ)とは、短剣・懐剣の類で、また剣の最短なるものをいい、長さ一尺八寸ともいう。曲尺では一尺三寸六分七厘になる。匕とは匙(さじ)、首とは日本刀でいえば、鐔のあるところのことで、中国の短剣は、そこが匙に似ていたため、または頭が匙に似ていたため、匕首と呼ばれた。しかし、「酉陽雑俎(ゆうようざっそ)」には、「匕首ヲ出ス、勢イ尖月ノ如シ」、とあるから、片刃で反りのある匕首もあったことになる。魏の太子は匕首三振を造らせ、一は地鉄が固氷に似ていたので、清剛、二は輝きが朝日に似ていたので揚文、三は姿が竜文に似ていたので、竜鱗と名付けたという。
紐刀は、第十一代:垂仁天皇の皇后:狭穂姫の兄:狭穂彦が、皇后に天皇を刺せ、と言って渡した「匕首」は、ヒモカタナと訓ませてある。つまり多色織りの紐をつけた短刀のこととなる。

合い口(あいくち)とは、鐔がなくて、柄の縁と鞘の鯉口が、直接合うようにした短刀をいう。組み討ちのとき、敵を刺殺するためのものであるから、刃長は一尺(約30.3cm)以内である。現今は白鞘の短刀の意味に専ら用いる。「貞観儀式」の大甞会の項にある「小阿為刀子卅柄」が、合い口に当たるようである。しかし、その後は絶えて見るところがなく、ようやく「室町殿日記」に「合口の短刀」と出てくる。鐔をつけないのは、鐔があると組み討ちのとき、抜きにくいからである。合い口には鐔のないことが絶対条件であるため、昔は不釣り合いなことを、「合い口に鐔を打ったような」と形容した。
合い口拵え(あいくちごしらえ)とは、合い口の外装のことで、鐔をつけぬことが絶対条件である。柄は出し鮫・塗り鮫・錦着せ漆塗りなど、柄糸で巻かないのが普通であるが、時に琴糸のような細い糸で巻いたものもある。柄の頭・縁と鞘の鯉口には、金属製と角製がある。前者には目貫と同じく家紋をつけたものがある。なお前者には、呑み込み式になったものがある。鞘には小柄・笄または笄だけをつけるのが定法であるが、後世の作にはこれらを略したものがある。栗形には下げ緒を通し、折り金もつける。鞘尻は丸鐺が多いが、一文字鐺もある。なお鞘尻には、金具をつけないものが多く、つけたものは少ない。
相口鐔(あいくちつば)は、喰み出し鐔に同じで、合い口の鐔ではないから、「合い口」鐔と書くのは誤りである。「萬金産業袋」にも、相口鐔と書き、小鍔を用う、とある。

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