私の父はもともと鹿児島の出自で海軍の軍人でした。そういったこともあって幼い頃は広島に住んでおりました。父は口数の少ない人でしたが、夏の暑い日に真っ白な海軍の制服が輝いていたのを幼心によく覚えております。最終的な階級は大佐までつとめた方だったので、短剣や上司の方にいただいたのでしょうか、桐箱に入った長い日本刀もありました。それと、刀につける鐔がいくつかあったようです。私は横浜に嫁いでからは両親とも会う機会が少なくなっていました。しかし、今からだいぶ前になりますが、父が他界したときには女姉妹ばかりの長女ということもあり私が父の刀剣類を相続しました。それを、自宅に保管してはおりましたものの、私の主人も日本刀をはじめとして骨董品にはあまり興味が無い人だったので、お手入れは近所の居合いをご趣味とされている方に年に一度お願いしておりました。その方が、おっしゃるには刀箱に入った長い刀は「備前友成」と箱に書いてあるので、機会があったら分かる人にみてもらった方が良いと常々きいておりました。今回、私も高齢になり、お手入れをなさってくれていた方も高齢で油を引くことができなくってしまったので、つるぎの屋さんにご相談することにしました。
私の自宅は神奈川県の横浜市ですが、東名高速道路の横浜青葉ICが近くにあります。つるぎの屋さんもお客様が横浜に数人いらっしゃるので、この辺りはよくいらっしゃってるということでした。車であれば、最近は山手トンネルができてからは首都高速も便利になったそうなので30~40分だそうです。ちょうど、連休で夫もおりましたので出張買取をお願いすることにしました。
当日は、連休ということで道路も少し混でらしたそうですが時間どおりにきてくださいました。軍人であった父がもっていた海軍短剣、軍刀に入った長い刀、そして、箱に入った「備前友成」がありました。箱に入った刀をみてもらいましたが、友成という銘はない無銘の刀で誰かが箱に書いたのだろうということでした。友成というと鎌倉時代の人だそうですが、そこまでは時代がなく室町時代の真面目な刀とおっしゃっていました。しかし、長さが十分にあるということで、しっかりとしたお値段をつけてくださいました。
他に一点は登録証が最初から無いのか、あるいは紛失してしまったのか、ついていないものがありました。それについては、警察署への発見届けの方法や神奈川県教育委員会での登録の手続き方法を教えてくださいました。最寄りの警察署と県教育委員会の電話番号も調べて教えてくださいました。少し、時間はかかりましたが、教えてくださった通りの方法で新しい登録証を取得することが出来ました。後日に、つるぎの屋さんにもう一度ご足労いただき、その刀も買取をお願いしました。錆が出始めていたので父には申し訳ないことをした気持ちもありますが、父が大切にしていた刀を新しい持ち主の方がお手入れしてくださればと思います。

神奈川県の旧国名は、相模国といいます。東海道十五カ国の一つで、今の神奈川県で、相州ともいいます。鎌倉に幕府ができると、備前から助真や国宗が移ってきたが、刀銘に「相模国鎌倉住人」と切ったのは、新藤五国光をもって初見とします。その後、行光・正宗・貞宗らが、「相模国住人」「相州住」などと切っています。広光は「相模国住人」、秋広は「相州住」と切り分けています。同じ正宗でも「相州山内住」と切るのは永正(1504)ごろで、山内は今の鎌倉市山ノ内です。同じころ吉宗が「相州小袋住」と切っている小袋も、現在の鎌倉市小袋谷です。
天正(1573)ごろの正知が、「相州桐谷住」と切っているのは、鎌倉市材木座の桐谷、新刀初期の伊勢大掾綱広が、「相州扇ヶ谷住」と切っているのは、鎌倉市内の扇ヶ谷です。延慶(1308)のころ京都から来国末を「比企来」とよぶのは、鎌倉市大町の比企に住んでいたからであるが、刀銘に「比企住」と切ったものはありません。鎌倉市以外では小田原にいわゆる「小田原相州」と呼ばれている一派がいました。小田原北条氏の庇護下で育ったもので、康国・康春・綱家などが代表者です。新刀初期には加州清平がきて、「小田原八幡山住」と切っています。

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